「サロンの会」の記録 その1 Salon 2008~Salon 1990

緻密で繊細、故に飲み頃がちょいと難しいサロン。

それでも、花開いた時には唯一無二の存在感、圧倒的なポテンシャルを発揮します。これだけ並べてテイスティングできる機会はもうないかもしれません。

テイスティングアイテム
・Salon 2008 マグナム
・Salon 2006
・Salon 2004
・Salon 2002
・Salon 1990 マグナム
・Salon 1985
・Salon 1982
・A.Salon 1979
・A.Salon 1971
・Delamotte 1970 マグナム

・Salon 2008 マグナム
香りの第一印象はミネラル。サロンらしい縦に抜けるミネラルと共にグレープフルーツ系の柑橘の香りが後を追いかけてくるイメージ。
味わいは、若々しく引き締まっており、酸もイキイキ。余韻は信じられないくらい長く続きます。若いサロンとしては珍しく、開けた瞬間から存分に楽しめました。

(しばらくして)開いてきました。香りに甘さが広がり、味わいも柔らかく、想像以上に重心が低いものの緻密で複雑な旨味が口いっぱいに広がります。若くてこんなに愛想が良く、開いたサロンは初めてかもしれません。

ワインのピークを「働き盛りの32歳」とし人間に例えるなら「元気ハツラツ!運動部で活躍する高校三年生」といった感じでしょうか。

・Salon 2006
香りはほとんど届かず、硬く引き締まっています。というか、酸がビシッと決まっているというよりは全ての要素がギュッと詰まって完全に内に閉じこもっている状態。ある意味、若いサロンらしい堅強な表情。
味わいもレモンのような風味は残るものの、甘み・旨味はほぼ届かず。この日最も硬いであろうと思い、お刺身のところで提供するために、抜栓後そのまま開放した状態でしばらく放置しました。

(しばらくして)やはり硬い。香り味わい共に角のありカクカクしている感じ。ただ、ショウガの風味とちょいと遅れて柑橘を感じ、ちょっと一安心。一切こちらを振り向いてはくれませんでしたが、大器晩成型のそのポテンシャルの片鱗を垣間見ることができました。

「思春期真っ只中、引きこもり中の中学生」。

・Salon 2004
鋼のようなミネラルが”シャキーン”ってイメージ(ソムリエとして”シャキーン”なんて言っていいのでしょうか…)。こちらも硬く引き締まっていますが、2006年にくらべて幾分果実味が主張し、酸・ミネラルがしっかり伸びます。
味わいも酸がビシッと決まり、果実味と全体のボリューム感はまだまだ本調子ではないとはいえ、2時間後にはそれなりに愛想を見せてくれそうかなという印象(この日はそんなに待てませんが)。

(しばらくして)少しずつ、心を開いてきてくれました。まだまだシャキーンとして硬いのですが、ブランドブランらしい果実味と心地良い苦みを伴う旨味も見え隠れ。あと少しで、大人になりますよ的なこのタイミングが好きな方も多いと思います。

「思いっきり受験勉強して合格しました!大学一年生」。




・Salon 2002
香りの第一印象はほんのり熟成感。蜂蜜やメイラード的な風味も感じられ、これまでの3ヴィンテージとは明らかに世代が違います。
味わいもギュッと詰まった果実味に溶け始めたミネラル、そしてシャルドネらしい若々しい苦味。あと数年待てば、もう少し登るかなというイメージ。

(しばらくして)凝縮されていた果実味がその他の要素と少しずつ馴染み始め、幸せな香りと旨味が開放されます。酸が低いこともあり、最後は柔らかく旨味たっぷりに。”熟成した””開いた”とまでは言い切れないものの、一つの飲み頃でした。

「最近、失恋しました。次の恋を探します!26歳」。

・Salon 1990 マグナム
グラスを手に取ると、ドーンとモカ、クレームブリュレと熟成シャンパーニュ王道の素晴らしい香りが。それでいてサロンらしい縦に伸びるミネラルもしっかり感じられ、まだまだ若々しさも感じられます。
味わいは香りの開放感に比べるといくぶん閉じ気味。泡もピチピチ。でも、伸びるミネラル感と酸のバランス、長い余韻にうっとりしてしまいました。

(しばらくして)どんどん開いてきました。香りはブリオッシュからパンデピスへと変わるところ、香りの頂点にあと少しで到着します!という最高のタイミング。

味わいも若々しい溌剌とした強さと、ゆっくり馴染んだ酵母由来の爆発的な旨味が広角に広がります。若さと強さゆえにまだまだ硬さは残るものの、シャンパーニュとしてこの若々しい強さと熟成のベクトルが見事なバランスで、ある意味「完璧」と言っていい状態。さすが、スーパーヴィンテージの1990年、そしてマグナム、育ちが違います。

「超一流プロスポーツ選手30歳」

その2に続きます。



Follow me!

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です